2017/11/16 06:09
♦歴史
《クレオパトラと真珠》
古代エジプトの女王「クレオパトラ」はエメラルドを愛し、よく身に
付けていたと伝えられていますが、エメラルドだけではなくとても大
きな2つの「真珠」の耳飾りを両耳に下げていたそうです。その真珠の
大きさは、当時世界最大と言われるものでした。
ある日、ローマの将軍「アントニウス」率いるローマ軍はエジプトに
遠征に来た際、毎日贅沢な宴会をして楽しんでいました。それを見かね
たクレオパトラはアントニウスにこう言いました。
「そんなものは本当の贅沢ではない。もっと贅沢な宴を見せてやろう」
と。
その翌日、クレオパトラは盛大な宴会を開きました。しかし、美食に
慣れたローマ人には驚くほどのご馳走ではなく、アントニウスは「クレ
オパトラの贅沢とはこんなものか」とがっかりしました。
そこでクレオパトラは侍女に酢の入った杯を用意させ、その中にな
んと当時世界最大とも言われていた真珠の耳飾りの片方を投げ入れた
のでした。王国も買えるほどの世界最大の真珠は、みるみる溶けてしま
いました。驚くローマ人達の前で、クレオパトラは真珠が溶けたその酢
を一気に飲み干しました。
そして、もう一方の真珠も酢の中へ投げようとするクレオパトラに、
さすがのアントニウスも驚きを隠せず、「ワタシの負けだ!」と叫び、
それを阻止したと言われています。
※当時は、養殖の技術などはないですから、そんな素晴らしい天然の真
珠を一度見てみたいものです。